- 2014-11-7
- 最新情報
- 3DPrinting, 3Dプリンティング, Direct Metal Laser Sintering, DMLS, Gun, Selective Laser Sintering, SLS, テクノロジー, 切削, 切削加工機, 粉末焼結, 銃
切削加工された3Dプリント銃専用の弾丸は、繰り返しの実射にも耐えた実使用想定弾
これまで幾つもの3Dプリント銃関連記事を投稿してきましたが、3Dプリント銃の議論の核となる「実弾が無ければただのオモチャ」「プラスチック銃では通常の弾丸射撃に耐えれないから危険」といった類の意見が、当然のように上がってきていましたが、今回公開された弾丸は、この問題を解決?そるための3Dプリント銃専用実弾です。
過去の3Dプリント銃関連情報はこちら
これまで公開されてきた3Dプリント銃を利用した実弾射撃実験は、様々な場面で幾度も繰り返されてきましたが、実弾射撃と同時に本体が破壊されてしまう場面も多く、危険を伴う物でした。
今回、公開された3Dプリント銃用弾丸を開発したのは、ペンシルベニア州に住む機械工のマイケル氏(25歳)。彼は、公開されている3Dプリント銃データを400ドルで購入した3Dプリンター「Printrbot」を使い、PLA素材で造形。自ら実弾射撃試験と検証をおこないました。
3Dプリント銃の多くは、実弾射撃時にバレル部分が破壊されてしまい、危険が伴う構造となっています。機械工であるマイケル氏は、この問題を解決するべく、旋盤を利用したスチール製の弾薬を製作。十分な肉厚のある薬莢は、3Dプリント銃の欠点であるバレル回りの破損を防ぐ役目をはたしています。
グレー部分が旋盤加工された弾丸
この弾丸製作には約1時間を要するそうですが、通常の弾丸と異なり、この薬莢は実射後再び鉛弾と火薬を装填し、リサイクルが可能になっているそうです。以前にもお伝えしたメタル3Dプリント銃「1911」などのような高額銃とは異なり、この弾丸製造にはたった27セントの原価しか掛かっていない。
実射試験時の銃には、オンラインショップで購入したAR-15用のトリガーとハンマーを組込み試射。この試験では、19発の実射でも大きな破損も無く繰り返しの射撃に耐えています。更に、AR-15用のパーツの存在は発射にともなう耐久性にはほとんど影響が無かったそうです。
繰り返しの射撃試験で、大きな破損がないことを証明済み
マイケル氏はこの弾丸の販売は予定していませんが、データの公開は実施するそうです。
この弾薬、今回は銃の型をした3Dプリント銃での実弾射撃となり、誰の目にも確認できる仕様となっていますが。この構造であれば、実銃を模した形状である必要が無くなりますね。スパイ映画などに登場するような、傘や万年筆型の銃など、どんな形状にも応用が効かせやすい仕様ではないでしょうか?
そういった側面から考えても、怖いですね。
最新情報をお届けします
Twitter でid.artsをフォローしよう!
Follow @idarts_jp