- 2025-3-12
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JR西日本など、3Dプリンタを用いた鉄道駅舎の建設計画を発表
西日本旅客鉄道式会社、JR 西日本イノベーションズ、セレンディクスの3社は、老朽化した木造等の駅舎の建替えに伴い、新たな試みとして、建設用3Dプリンターを活用した駅舎建設(JR紀勢本線 初島駅)の第1弾の実施が決定したことを発表した。
プレスリリース
初島駅の完成イメージ
新駅舎の概要
JR紀勢本線 初島駅(和歌山県有田市)に建設される予定の構造物は10平方メートル弱(高さ約2.6m、幅、6.3m、奥行2.1m)の建物で、建物の基礎部分を含めた外形は、最新の3Dプリント技術を用いて出力され、必要な処理を行った上(鉄筋・コンクリート充填)で、現地でクレーンによりパーツを組み上げ接合して完成させる。当日の施工時間(組上げ〜躯体完成)は終電から始発までの約6時間を想定しており、現場での作業が大幅に効率化され、在来工法(鉄骨造や鉄筋コンクリート造)と比較して、工期の短縮効果が期待される。
現行駅舎(2010年3月)
3Dプリントされる構造物は鉄筋コンクリート製であるため耐久性や耐食性に優れており、従来のプレキャスト工法と比較し、型枠を使用しないため、造形の自由度が高く、デザイン面でも工夫が可能となっている。外装デザインには、当該地域ならではの特性を反映した地域住民に愛される駅舎を目指し、地域共生に貢献するとしている。
今後の展開
本プロジェクトでは、建設および維持管理にかかるコスト効果を詳細に検証。今回建設する駅舎を基本モデルとし、他駅への展開の可能性を検討するという。
本技術の導入は、顕在化する労働力不足に対応することで、鉄道施設の計画的な更新を促進する。これにより、鉄道インフラの持続可能性を高め、同社の長期ビジョンに掲げる「安全、安心で、人と地球にやさしい交通」の実現に向けた前進が期待される。
JR 西日本は、本プロジェクトに留まらず、最先端技術の活用による鉄道インフラの革新と、地域に根ざした持続可能な交通サービスの提供を目指すとしている。
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