人工観葉植物ブランドNearly Naturalが3Dプリンター製プランター企業を買収し米国内生産を強化
人工観葉植物(フェイクグリーン)および造花ブランド大手の Nearly Natural は、3Dプリンターで植木鉢やホームデコを製造する Modernized Pottery を買収した。両社の商品開発力と販売網を組み合わせ、米国内での柔軟な生産と新商品の市場投入を加速する狙いだ。

Nearly Naturalは2002年創業で、本物に近い人工植物や花、樹木、関連インテリアを米国で展開してきた企業である。一方、テキサス州を拠点とするModernized Potteryは、植木鉢や花瓶などを3Dプリンターで製造するホームデコブランドだ。製品の一部には植物由来のバイオプラスチックと再生木質繊維を組み合わせた材料を使用しており、同社のRibbed Planterでは材料の98%が植物由来と説明されている。
今回注目されるのは、単に人工植物と植木鉢を組み合わせるだけでなく、Nearly Naturalが3Dプリンターによる米国内の製造能力そのものを取り込んだ点である。一般的な樹脂製品では、量産前に高価な金型を用意する必要があるが、3Dプリンターはデジタルデータを変更するだけで形状やサイズを比較的容易に変えられる。そのため、流行の変化が速いインテリア分野でも、新しいデザインの試作から販売までの期間を短縮し、多品種の商品を柔軟に展開しやすい。

Nearly Naturalは今後、Modernized Potteryの商品開発と生産能力を拡大し、自社ECだけでなくオンラインマーケットプレイス、卸売、ドロップシッピングなど既存の販売網を活用して販路を広げる方針だ。すでにNearly Naturalの公式サイトでは「Sakura」「Summit」「Honeycomb」「Bubbly」といったModernized Pottery製プランターが販売されている。なお、買収金額は公表されていない。
3Dプリンターは長く試作品や少量生産に強い技術として利用されてきたが、近年は家具、照明、生活雑貨など消費者向け商品の実製造にも用途が広がっている。今回の買収は、3Dプリンターの価値が「珍しい形を作れる技術」から、「市場の反応に合わせて商品を素早く開発・生産できる仕組み」へ変化していることを示す事例でもある。
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