世界のポリマー系3Dプリント市場が14.6%成長、サービス領域が加速
3Dプリント関連メディア VoxelMatters は、3Dプリント業界の動向を網羅した「Polymer AM Market 2025年版レポート」リリース。この最新の調査によれば、ポリマー系3Dプリント市場は前年比+14.6%と成長を続け、特にサービス領域が拡大している。
このレポートは、ハードウェア・材料・サービスの3セクター別に、世界中の業界動向と地域別成長トレンドを分析。2024年におけるポリマーAM市場の規模は74億ドル超に達し、うちサービス分野が前年比で最も高い成長率を示した。特に、自動車・医療・歯科・消費財といった分野において、3Dプリント技術の実用的応用が進展している。本レポートは、933社中816社(ハードウェア:238社、材料供給:228社、サービス提供:467社)の調査に基づき、190,000を超えるデータポイントをもとに作成。精密な市場把握と将来予測に資する構成となっている。
技術動向では、光造形(VPP)が歯科・消費者市場で主流を維持しつつ、材料押出(MEX)は産業用途での拡張が継続。粉末床溶融結合(SLS)は機能部品向けとして存在感を増しており、MJFの成長は一時的に鈍化。マテリアルジェッティング(MJP)は依然として試作や金型用途が中心だが、複合材料による最終製品への応用も見込まれている。また、BASFやJabilなど大手化学メーカーの一部撤退があったものの、熱可塑性樹脂、コンポジット、歯科用レジンなどの特殊材料への需要は増加傾向。サービス事業者による高度な3Dプリント技術の提供範囲拡大も市場成長を後押ししている。
地域別では、北米が依然として最大市場である一方、アジア太平洋地域(APAC)が最も成長しており、ハードウェア開発と需要増により、今後の成長が期待されている。欧州・中東・アフリカ(EMEA)も材料とサービスで存在感を発揮しており、2034年までに3地域が市場シェアを均等に分け合うと見られる。
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