Stratasys新製品3Dプリンタ「Stratasys F123シリーズ」を発表

ストラタシスはネットワーク対応の新しい工業用FDM方式3DプリンタF123シリーズを発表

3Dプリンティングとアディティブ・マニュファクチャリングソリューションの世界的リーダーであるStratasys Ltd.(以下 ストラタシス)は、旧Dimensionシリーズの後継機に当たる新しいFDM方式の3Dプリンタ「Stratasys F123シリーズ」を発表した。

新製品には造形サイズの異なる「F170」「F270」「F370」の3機種がラインアップされており、何れも筐体サイズは同じだが機種毎にワークエリア(下記参照)が異なる。
※F370のみ適応材料も異なる。

F123シリーズは、ほとんどの操作を本体に設置されたカラータッチスクリーンで行うことが可能で、日本語対応のUIにより、材料管理から造形まで専任の技術者でなくても簡単に操作することができる。

F123シリーズは同社の旧製品よりも稼働音が静かで、特別な電源(F123シリーズはAC100Vで利用可能)や特別な空調設備も必要としないため、小規模なオフィス環境での利用にも適している。

F123シリーズの特徴

造形材料
F123シリーズは、従来からのABS Plusに加え、PLA、ASA、PC-ABS(※F370のみ)の最大4種類、10色のマテリアルを使用することができる。
※PLAはQSR(ソリュブル)サポートに対応していないため、PLA素材を使用した造形時はサポート部分をモデル材で造形する。

高速ドラフトモード
新しい「高速ドラフトモード」とPLA材料を利用することで、高速&低コストで3Dプリント造形を実現。生産グレードのASAおよびABSは、強度、安定性、再現性を備えたパーツの造形などに適している。また、最上位機種のF370では、高強度(耐衝撃性)に優れたエンジニアリンググレードのPC-ABSも利用可能である。

メンテナンス性に優れた材料カートリッジ(丸紅情報システムズにて)

GrabCAD Printソフトウェア
F123シリーズでは、制御用ソフトウェアにクラウドベースの「GrabCAD Print」が設定されている(F370のみInsightソフトウェアの併用が可能)。Stratasysの提供するGrabCAD Printソフトウェアを利用することによって、ネイティブなCADファイルからダイレクトに3Dデータを造形することが可能となり、従来のSTLファイル変換の設定に要していた時間を大幅に削減することができる。

また、F123シリーズは旧製品と比較して操作性やメンテナンス性も飛躍的に向上。ヘッド周りのメンテナンス時には、ヘッドパーツの温度設定を気にせずに部品交換などができる。

造形台の着脱性も向上しており、新設計の造形プラットフォームは無理な力を加えることなく造形台の着脱が可能になった。また、造形台自体の素材も見直され、旧製品よりも造形物の取り外しが楽になっている。

ユーザビリティと精度を向上させたF123シリーズは、プロ向けラピッドプロトタイピング・ソリューションとして、ラピッドプロトタイピングのあらゆる要件を満たし、コンセプトモデルの作製から設計確認、さらに高度な機能テストまで、オフィスや教育現場に適した3Dプリンタとなっている。

F123シリーズの仕様

  • F170
  • 最大ワークサイズ(X,Y,Z)mm:254 x 254 x 254
  • 制御用ソフトウェア:GrabCAD Print
  • 造形材料:ABS Plus、PLA、ASA
  • 積層ピッチ(mm):0.127、0.178、0.254、0.330
  • F270
  • 最大ワークサイズ(X,Y,Z)mm:305 x 254 x 305
  • 制御用ソフトウェア:GrabCAD Print
  • 造形材料:ABS Plus、PLA、ASA
  • 積層ピッチ(mm):0.127、0.178、0.254、0.330
  • F370
  • 最大ワークサイズ(X,Y,Z)mm:355 x 254 x 355
  • 制御用ソフトウェア:Insight(パス編集機能有)
  • 造形材料:ABS Plus、PLA、ASA、PC-ABS
  • 積層ピッチ(mm):0.127、0.178、0.254、0.330

※今回のラインアップ刷新により、uPrint SE、Dimension Elite、Dimension 1200es、Fortus 250mcは販売中止となる。

製品に関するお問い合わせ先
丸紅情報システムズ株式会社
製造ソリューション事業本部 モデリングソリューション部 営業二課
Tel:03-4243-4121

旧DimensionシリーズとF370(丸紅情報システムズにて)

ハード面では性能や意匠性含め洗練されたFシリーズ。今後、ファームウェアやGrabCADなどソフトウェアアップデートによって更にハード面の性能向上が期待できる。
なお、新製品となるF123シリーズは、2017年2月15~17日まで東京ビッグサイトで開催される「3D Printing 2017」の各社ブースにて展示される。


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