NASAの研究チームが3Dプリントロケットエンジンテストを実施

NASAは推力20,000ポンドの3Dプリントロケットエンジンのテストに成功

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今夏「NASAが3Dプリントロケットエンジンの試験に成功」にて、3Dプリンターで製作したターボポンプ(ロケットエンジンに燃料供給を行うための部品)を用いたロケットエンジンの試験に成功した件をお伝えしましたが
今回新たに公開された情報では、更に多くの3Dプリントパーツを用いた試験が実施されました。

アラバマ州にあるNASAマーシャル宇宙飛行センターで実施された試験では、ターボポンプ、インジェクター、バルブなど3プリントロケットエンジンを構築するために必要な部品の約75パーセントをテスト。

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試験では、ロケットエンジンを構築するために必要な部品の75%で構成された3プリントブレッドボードエンジンを用意。
推力20,000ポンド以上を得るため、噴射剤(極低温(-240℃以下)の液体水素と酸素)を使用し、10秒間の噴射で3Dプリントエンジン内部は3315℃までに上昇。
この環境を経験したロケットエンジンは目標の試験をクリアし、実用化に向けて更なる研究が進められる。

3Dプリントロケットエンジンでは、各部品を作るためにSLS(選択的レーザー)方式で金属粉末を焼結積層して各部品を構築しますが、3Dプリント技術を用いて造形されるターボポンプなどの複雑な部品は、従来の溶接および組立て技術で作られた物よりも、45%少ないパーツから構成されています。

3Dプリント技術を活用することで、部品数の軽減=重量軽減はもちろん、通常1年以上は掛かるとされている複雑な部品の製造を、数ヵ月間に単位に短縮することも可能となり、大幅なコストの削減にも寄与されるとしている。

近い将来火星への有人探索を計画しているNASAとしては、開発期間やコストの短縮のためにも、3Dプリント技術は不可欠な物となるかもしれませんね。


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