MUTOHの光造形機ML-48プチレポ

予想以上の高精度!ムトーエンジニアリングの最新光造形機ML-48プチレポート

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先に開催された『3D Printing 2015 Additive Manufacturing Technology Exhibition(3D Printing 2015)』でも参考出品されていた、ムトーエンジニアリングさんの小型光造形機『ML-48』
現在、この『ML-48』を展示中の「あ、3Dプリンター屋だッ!!(東京メイカー)」さんへお邪魔し、打合せの合間に展示実機を拝見してきました。

発売前の機種ということで、詳細なスペックについては不明な点もありますが、造形精度は思っていた以上に高く、仕上がり精度としては、MiiCraftなどの下位モデルとDWS(ミドルクラス)との中間くらい?に感じました。
写真からも分かる通り、筐体サイズも同レベルの競合他社製品「MiiCraft」や「3D Systems Projet 1200」と同クラス。

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他のプリンターと比較すると、コンパクトな筐体であることが分かります

造形精度は?

今回デモで造形されていた小さな鶴(ミライスさんデータ)の仕上がりからも確認できる通り、かなり肉厚の薄い(1mm以下)エッジや、鋭角な先端部分なども見事に再現されています。
現在は、乳白色の液体レジンのみのようですが、今後ワックス系の材料が追加されれば、宝飾用鋳造原型などとして十分実務で使えるレベルの精度です。

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標準材料である液体レジンには独特の香りがあり、通常のアクリル系レジンのような不快な臭いがほとんどありません。
※この樹脂成分については良く分からないため、機会があれば詳しく調べてお伝えします。
また、造形後の処理も通常の同タイプ造形手法と同じように、エタノールによる洗浄のみで済むようですし、不快なべト付もあまり感じませんでした。

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実売時にこのまま販売されるかは不明ですが、この一回使い切りタイプの小ボトル材料はなかなか良いですね。元々造形エリアが小さいため材料は少量しか入らないのですが、レジンの劣化を防ぐ意味でも使い切りできるこの小分け容器は、個人的には歓迎できる商品です。
複数素材の材料が発売された場合なども、常に鮮度の良い材料を買い足すようにすれば、余った材料の劣化や、材料の収納場所を削減する効果もあります。収納設備の少ない小さなオフィスや家庭でも使い勝手は良いでしょう。

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小型の光造形機なので、プラットフォームの移動音以外はほぼ動作音はしません。
実は、小さなデザイン事務所や個人が所有する場合、このような臭いや音の問題、そして材料の管理はとても重要で、デスクトップ機として作業を行うには、十分に考慮しなければいけない条件と言えます。

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id.artsでは、毎年多くの腕時計や宝飾品のデザイン開発を手掛けているため、意匠モデルや原型製作に光造形機(主にDWSやPerfactory)を利用しています。そのような用途や、小型のフィギュア原型製作などに同レベルの製品購入を検討されているユーザーであれば、お奨めできそうな機種です。
同レベルのMiiCraftや3D Systems Projet 1200との競合商品となりそうですね。

ML-48スペックについて

  • 最大造形サイズ:W48mm×D27mm×H80mm
  • 積層ピッチ:25μm
  • 発売時期:2015年度中(予定)
  • 価格:未定(恐らく50~60万円くらい?)

その他詳細は、直接ムトーエンジニアリングさんにお問合せください。
http://www.mutoheng.com/

『ML-48』は現在、中野ブロードウェイにある「あ、3Dプリンター屋だッ!!」さんでご覧いただくことが可能です。

 

お知らせ

あ、3Dプリンター屋だッ!!(東京メイカー)さんとは、今後様々な共同イベントの開催を企画しております。詳細決まりましたら、改めて当サイト&SNS上でご案内いたします。


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