食料不足を補うための3Dプリント「昆虫グラタン」プロジェクト
気候変動や爆発的な人口増加により今後益々深刻化するであろう「食糧不足」問題。この深刻な問題を解決するための手段の一つとして提案されている「食用昆虫」。
最近では日本国内でも「昆虫食」に関する話題を目にする機会が増えましたが、今回紹介するフード3Dプリンタは、食用に育てられた昆虫を材料に3Dプリントし、食すという「昆虫グラタン」プロジェクトです。
元々日本には蜂やイナゴなどの昆虫類を食す地域も一部にありますが、世界的に見れば「昆虫」は貴重なタンパク源として古代から食されてきました。
しかしいくら栄養価が高く安全であっても、昆虫の姿のままではなかなか食すことが出来ない方が多いはず。今回ご紹介するこの「昆虫グラタン」プロジェクトは、食用に飼育された昆虫を3Dプリント用材料に加工し、より食用に適したデザイン(形)にする。というデザインフードのコンセプトモデルです。
昆虫材料の準備
食用に飼育された昆虫は、専用機材を使って乾燥させ粉末化。
粉末化された原料に香辛料を加え、バターやクリーム、水やゲルなどと混ぜて3Dプリント用材料へと加工されます。ペースト状に加工された材料は、フード3Dプリンタヘッドにセットされたシリンジポンプから押し出し、3Dプリントフードを造形。
造形されたデザインフードは、昆虫であることを意識せずに食べることができるような食品へと姿を変えることができます。
確かにここまで加工されていれば「昆虫」を意識せずに食すことができるかもしれませんね。
参照元 http://www.susanasoares.com/index.php?id=82
食に対する意識も高い日本人にとってはこの見た目も重要ですが、世界的に深刻化する食料不足問題に対応するための昆虫食や関連したフード3Dプリント技術開発は、今後も重要な研究分野として成長が期待されています。
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