Ballantine’sデザインの3Dプリント宇宙グラス

Ballantine’sは微小重力空間でウィスキーを楽しむための宇宙空間専用3Dプリントグラスを開発

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MADE IN SPACEによって実施された国際宇宙ステーション(ISS)内での3Dプリント実験は、将来的な宇宙空間での活動に大きな一歩をもたらす有益なものとなりましが、今回ご紹介するプロジェクトは、また違った切り口による宇宙関連プロジェクトです。

スコッチ・ウイスキーの名門Ballantine’sOpen Space Agency(OSA)と共同で、宇宙空間(微小重力空間)で利用可能な3Dプリントウィスキーグラスを開発しました。
この『Space Glass』は、底部にウィスキー注入弁を設けた3Dプリントベース部分と、ドーム型のグラス(プラスチック製3Dプリント)から成る特殊なウィスキー専用グラスです。

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ベース部分には螺旋状の凸形状が設けられており、表面張力によってウィスキーをボトム部分に留めることができるような構造になっています。そして実際にウィスキーを飲む際には、グラス内部にある螺旋状の管を、毛細管現象によってウィスキーが移動しマウスピースまで運ばれるような仕組みとなっています。
ベース部分やマウスピースに利用されるローズゴールドカラーは、ウィスキー蒸留釜の銅色をイメージさせる意図を含めているようです。

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FDM方式プリンターによるモックアップを繰り返し開発されたこの3Dプリントグラスは、ドイツ・ブレーメンにある ZARMドロップタワーにて微小重力空間を想定した実験で成功を収めており、宇宙空間での利用が可能であることを証明しています。

またBallantine’sは、宇宙空間でもウィスキーの芳醇な香りを楽しんでもらうため、このグラスをベースとした宇宙空間用スペシャルブレンドウィスキー『Ballantine’s Space Whisky』
の開発も行っています。
地上とでの飲み方とは異なり、密閉されたプラスチック製容器からマウスピースを通して飲むウィスキーでは、香りの楽しみ方なども異なります。このスペシャルブレンドでは、それらを考慮した風味づけやブレンドがされているようです。

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同社は将来、宇宙ステーションなどの空間上でこの3Dプリントグラスをダイレクトプリントし、ウィスキーを飲んでもらうことを想定しています。
当然、実現はまだまだ先の話になりそうですが、ウィスキー&宇宙好きにはなんともロマンのあるプロジェクトです。
同社はこのプロジェクトが実現するまでの数年?数十年以上?までの間、地上でもこれらの製品を楽しめるような計画があるようです。長く寝かせたウィスキーに価値があるように、じっくり時間を掛けて楽しむプロジェクトなのかもしれませんね。

このグラスに注いだスペシャルブレンドを飲みながら、自宅でSF映画など観たくなります。


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